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闇に浮かぶ釣人

若いころは、友人達と夜通しファミリーレストランでお喋りをしたり、

思い立つままにドライブなどと、思い立ったら吉日のノリでした。


奥多摩、あるいは奥多摩を越えて、山梨に向かっていた頃かと思います。

深夜というか夜明け前というか、

まだ真っ暗闇の中をワンボックスカーで奥多摩湖沿いの道のトンネルを流してると、

数人の釣り人風の装備をした人達が、トンネルの端を歩いています。


歩道など特にないので、注意しながら運転していました。

趣味となると、皆早起きだよなと思っていると…

前方から、また、釣り竿を背負った人が歩いてきます。


通り過ぎてから、「えっ?」っと思い振り返りました。


ただ、その人は半透明で、薄ぼんやりと光っていたのです。


しかし、ミラーにも視界にも、そこに人はいませんでした。

特に怖いとかという感情はありませんでしたが、不思議な体験でした。

ちなみに後部座席に乗っていたのは、以前お話したキャンプの時のメンバーも一緒でした

※この文章は 『逢魔が時物語』に収録されたものです

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